★光量子仮説による光電効果現象の説明
光電効果現象の説明は、今までアインシュタインによる光の光量子仮説によって
現象が説明されてきた。アインシュタインの光量子仮説は電磁波である光を粒子
の性質も合わせ持つ光量子であると仮定し、光の強さを光量子の数、光量子一個
のエネルギーをプランク常数に光の振動数をかけた大きさとした。この仮説により
光電効果をうまく説明することができた。
しかし光が電磁波であり、波の性質だけをもっていると仮定しても、光電効果を
うまく説明できることがわかったので、ここでその説明をしたい。
★電子がある能力を持っていると仮定することによる光電効果現象の説明
電子が光(電磁波)から受け取ったエネルギーを単位時間あたりに一定の熱エネ
ルギーに変換し、周りの陽子や電子の構造に熱振動として逃がすことができると
仮定し、この能力を電子の単位時間あたりの熱エネルギー変換能力と呼ぶとする。
こう仮定すると、光の波長が長ければ、いくら光の振幅が大きくても、電子は単位
時間あたりに受け取ったエネルギーを熱エネルギーに変換してしまい、電子の位
置は不変となる。
光の波長が短い場合、電子の熱エネルギー変換能力を超えてしまうので、電子は
受け取ったエネルギーを位置エネルギーに変えざるをえず、金属面から飛び出し
てしまう。
上記の仮定をすれば、光を光量子と仮定することなく、電磁波と電子の相互作用
だけを考えるのみで光電効果を説明できる。
★電子の持つ自分のエネルギーを熱エネルギーに変換する能力の一般化
自らの余剰エネルギーを熱エネルギーに変換する能力は、電子だけに備わってい
るとは考えにくく、全ての素粒子に備わっている能力だと考えられる。そしてこの
能力は素粒子の持つ質量に比例していると考えられ、その能力と質量は密接な
関係にあることが推測される。想像ではあるが、この能力が素粒子に質量をもた
らしているとも、考えられないことはないと思われる。
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